「可也さんと語ろう」は第2・第4木曜日20:30~開催している、ロングランイベント。第4木曜日はゲストスピーカーと語り合う時間。8月24日は、WebマガジンJazz Tokyo編集長稲岡邦弥さん(ふるさと未来研究所 副代表理事)のご紹介で、急遽「岡崎凛さんと語ろう」に。可也さんの言葉をお借りすると「初めての」「素晴らしい」「説明が楽しくて」「有意義な」時間となりました。

大阪在住の岡崎さんは、Jazz Tokyoのコントリビューター。東欧の音楽を中心に寄稿されています。今回は中東欧の先鋭的なジャズ、チェコのベーシスト、トマーシュ・リシュカさんが率いるインターナショナル・バンドをご紹介頂きました。

ジャズとは何か、音楽の融合、文化の違いを感じる時間でした。参加者の一人、トルコ出身のレハさんが「初めて聞いたのに懐かしい音色」。可也さんからは、「国の違う人々が集まると、それぞれの音楽になって結ばれる。融合が生まれ、それは非常に力強く、一つのものになっていくことが素晴らしい」。ご参加の皆様からも「ゴスペルを思いながら聞いていた」、「何とも言えないリズム」、「楽器のカルチャーショック、バイオリンが馬頭琴の様」「ダンサーが踊る姿が目に浮かぶ」「ジャズと言えばアメリカンだったが、アラビアのロレンスのような、チェコアラビア系の音楽が入っている」などの声。岡崎さんからは丁寧な回答を頂きました。そして稲岡さんからは「バルカン半島とトルコあたりは、同じような音楽があり、自然な融合が遂げられていく土壌がある。この4人のバンドは、従前のジャズの要素にこだわらず、ヨーロッパのフォークミュージックを取り入れて、自由に自分たちの民族性を反映させた音楽を展開している」との説明がありました。

さて、いったいどんな音楽だったのでしょうか。
 「チェコのジャズ」というアナウンスに、常連メンバー以外も続々参加。興味津々の中で、「Invisible World~バルカン半島と中東の伝統音楽に根ざすサウンドをジャズと共に発展させる」というスライドから始まりました。耳なれないお名前が多く、なかなか頭にすんなり入らない中で、最初の動画。

  セルビア出身のアコーディオン奏者ニコラ・ザリチさんが民族色豊かに奏でてスタート。「えっ、これがジャズ、空気が違う、、、、」。初めての音色、民族色を超えた、独特の音程感、リズム。 

 ベース(トーマス・リシュカ:チェコで1・2番と言われるベーシスト)、ドラムその他カホン(カミル・スレザーク:チェコのモラヴィア州出身)、アコーディオン(ニコラ・ザリチ:セルビア出身、ウィーン在住、両親はボスニア・ヘルツェゴビナ出身)、ヴァイオリン(エフェ・トゥルムタイ:トルコ出身、アラブ音楽をベース・クラシックの素養もある)による、国も出自も違うカルテットが醸し出す音楽。

 可也さんから、「是非次のフェスで皆様にご紹介頂きたい」とのご提案がありましたので、実現を目指したいと思います。お楽しみに。         

レポート 仙波圭子

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