まさこ12回目の奥能登 門前のグループホームへ… そして別れ

はじめに

 12回目の奥能登行きの目的地は、水害が酷かった門前のグループホーム「楓の家」。その情報を見つけたのはFacebookでした。情報を流した方は、震災後一番初めの奥能登入りの時に、輪島の福祉避難所でご一緒した看護師です。その方もまた、同じ福祉避難所で知り合った看護師の紹介で「楓の家」にボランティアに入ったとのことでした。輪島の福祉避難所で知り合った皆さんとのご縁は、あれ以降ずっと続いています。避難所で知り合った方に会いたくて、屋久島の帰りに鹿児島空港で落ち合ってランチしたり、白山の山小屋でアルバイトしている方に会いたくて、お世話になっている山岳ガイドさんに白山登山を企画してもらって山小屋に泊まりに訪れたり、避難所で知り合ったおじさんに会いに行くと聞いては一緒に訪ねてみたり…。「同じ釜の飯を食った仲間」ではなく、「同じ釜の飯を作った仲間」たちとのご縁はまだまだ続くのでした…。

住所地球えん出動! 

 どこに行っても「住所地球えん」の営業を忘れないまさこ…(笑)。「楓の家」でも、着く早々管理者に施設向けレクのお話しをして、無料会員登録した(住所地球えんで裏方のサポートをさせて頂いている)エブリプラスの施設向け無料レク開催の許可を得ました。「楓の家」は水害によりグループホームとケアホームが一緒になった状態。ふたつの建屋が浸水したため片方の建屋に利用者さんを集めて、もう一方の建屋は床板を剥がして洗浄消毒中なのです。つまり、いつもの倍の人数の利用者さんが一か所に集まり、その職員も混じっているのですから、どのスタッフがどちらの職員だった方なのか、誰が介護士さんで誰が看護師さんなのかも最後まで分からないまま…。だからと言って、職員が倍居るわけではありません。被災して出てこられない方、遠方に避難してしまった方…。慢性的な人員不足です。それで、ボランティアを募集しているのです。ケアするだけで手いっぱいのスタッフさん。暇そうにテレビの前に座っている利用者さん。元々グループホームケアホームですから、認知度もかなり進んだ方が多く、一体クイズに答えられる方がいるのだろうか?そう思っていました。想像通り答えられない方が多い中で、お一人かなり正解される方も居ました。デイサービスで通って来られる方でした。その方が大変喜んでくださって、「本当に楽しかった!」とニコニコでした。これに応えるように、「住所地球えん」から、「楓の家」の為にエンタメレクをしてくださるとの企画が!クイズは(?)という方も多かったのですが、大喜びされたのはさちさんの美声によるなつかしい歌。特に女性陣が美しい声で合唱してくださいました。そして、ちょっと気難しくてスタッフも気を遣って接している女性が「歌えてストレス解消になったわ。」と笑顔になって下さったのが何よりもびっくりの喜びでした。

さようなら彦さん 

 10日間のボランティア最終日、老人ホームで彦さんが亡くなったと連絡がありました。奇しくも私が奥能登に居る間にお通夜もお葬式もされるとのこと。家族葬ですが、是非ご一緒にと言っていただきました。彦さんが「お前、最後まで付き合えや」と言っているのだと思いました。お通夜の日の朝、私が大好きな大甲山が見える景色の際に鮮やかな虹がでました。彦さんが虹を登って天国に行くのが見えたような気がします。96歳、大往生です。2度も死にかけて復活し、ユースホステルのペアレントだった彦さんを慕う沢山の元ホステラー達に、お別れの時間を与えて下さいました。感謝しかありません。彦さんがつないでくださった奥能登とのご縁。切らさずに、これからも奥能登の復興支援を続けていくつもりです。

ありがとう!大好きなこころのお父さん! 

わくわくサポート隊 まさこ

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