2024年3月「定例サロン」 まさこの輪島ボランティアレポート
はじめに
2024年3月7日、定例サロンにて「まさこの能登半島地震 現地レポート」を開催させていただきました。参加して頂いた皆さま、沢山の質問と感想をありがとうございました。いつもはハチャメチャまさこですが、今回は真面目な報告会となりました。そのレポートは住所地球えんの知性「聡子さん」にお任せして、私がボランティアに行くまでの裏事情、被災地でも嬉しかったことを綴ってみようと思います。
奥能登を目指すまさこ!その理由は?
まさこが能登入りを目指す目的はただ一つ、高齢のこころのお父さん、穴水に居る「彦さん」が心配だから会いに行きたい!ただそれだけです。彦さんは現在96歳。最近はお出かけに車椅子が必要になっています。高齢者が被災して介護度が上がるのは必至。何とかして早く彦さんに会いに行かなければ…。元旦の地震以降そればかりを考えていました。電話もできない、手紙も届かない、荷物も送れない日々…。心配で泣いてばかりいました。なすすべもなく奥能登の状況をSNSで情報収集しまくる毎日…。まぁ、それなりに収穫もありました。オープンチャットで知り合った女性が輪島に行く前に、金沢で前泊させて下さったり、SNSのコメントに反応をくれる人たちとの交流で、現地情報を細かく知ることも出来ました。その中の一人が「くまのおうち」のまゆみさんでした。
くまのおうち
Instagramで注目していた輪島市にある「くまのおうち」のまゆみさんは、震災後早期から3人姉妹で協力してパン屋さんの営業を再開し、Instagramで情報発信を始めました。その活動はNHKや新聞でも報道され、集まった支援物資を必要な人に配布していました。今回、輪島に行くことが決まった時から、カフェ巡り大好きなまさこは「くまのおうち」に行こうと決めていました。(どんな状況でも楽しみは諦めない見上げた根性)まゆみさんの優しさと強さは、被災地の希望の灯のように思えました。休みの日に「くまのおうち」まで歩いて行きランチ。珈琲をサービスしてくれました。避難所の住人さんたちにもお土産のパンを沢山買って帰り、認知が進んで落ち着かない方に手回しミルで珈琲豆を挽いてもらい、おやつのカフェタイム。皆さん大喜び!それを機に、代表が支援者の負担軽減も考慮し、福祉避難所の朝食として「くまのおうち」からパンの定期購入を決定。その手配を任せて頂きました。夜勤入りの前にも、避難所でいつもお手伝いしてくれる頑張りすぎ?と気になっていた住人さんを誘ってケーキを食べに行き、ゆっくり話をお聴きしました。まゆみさんは現在「くまのおうち」の営業日を減らし、遠くの被災地まで支援物資とパンを積んで、美味しいパンやお菓子と笑顔を届けに走っています。
輪島塗の蒔絵師
認知症の住人さんたちと遊ぶのに夢中で、すっかり看護師である事を忘れていたまさこ…。最後の夜勤で全員の様子伺いをして、やっと個室の住人さんの顔と名前が一致しました…。その中に病気の弟の世話をしている若者が居ました。先に帰った看護師が、金沢駅に展示されていた彼の絵付け漆器を発見し、写真を送ってくれました。その情報で彼が腕の良い輪島塗の蒔絵師だと知りました。夜勤の朝に彼の母親から見せて頂いた朝市通りの焼失した自宅兼工房は、前日に見て回った朝市通りで写真を撮った場所でした。帰宅してから彼が絵付けを提供していた輪島漆器販売店が、彼の為の住居兼工房を作るためにクラウドファンディングを始めた事を知り、図々しく工房に直接連絡して「家宝にしますから」と、彼に蒔絵を付けてもらう約束で盃を先行予約しました。折り返し、彼から諦めかけていた蒔絵を再開する決心をし、道具をそろえ始めていると電話があったとの嬉しい報告がありました。輪島の被災状況は深刻で、復興までの道のりは見当もつきません。でも、そんな中でも奥能登の優しく逞しい人たちは、立ち上がり歩き始めています。
終わりに
初めてのボランティアは、とても感慨深く楽しい経験でした。3月で福祉避難所は閉所する動きになっていると聞きます。閉所前に親しくなった住人さんたちに会いに行きたい。一度ボランティアに入った経験で肝が据わり調子に乗ったまさこは、無謀にも車で奥能登を目指し、穴水の彦さんのところにも行きつつ、輪島の福祉避難所にもボランティアに行く欲張りな計画を決行します!その報告は、また後日…?
わくわくサポート隊 まさこ